韓国の不動産における権利金とは？

権利金シリーズ2
韓国の権利金
前回は日本で食堂の経営に成功した
ある在日韓国人が
韓国で商売を始めて起こった不動産トラブルについて書いた。

まだ、お読みでない方はまずこちら↓➔ 日本で23年食堂を切り盛りした在日韓国人、韓国に来て2年で潰れる

今日は、その事件に関係する韓国の権利金について説明するとしよう！

例えば、Aさんが薬局を経営していて、そこそこ顧客もつきそれなりに売上もあったとする。ところが、ある事情でAさんはこの薬局を移転することとなり、そのテナントに別のBさんの薬局が入る場合に権利金というものが発生する。Bさんが薬局を開けば、特に宣伝活動をしなくても最初から元々のAさんの顧客がついてくるわけである。

権利金とは既存店舗（Aさんの薬局）が保有している顧客と営業方式を受け継ぐ対価に支給するお金。このような状況でBさんはAさんに結構な権利金を払うのだ。

このように、賃借人の間（AさんとBさんの間）で権利金契約が交わされるのが権利金である。

韓国では法的に認められていないものの、新築物件や経営不振で店が潰れたのではない限り、たいていこの権利金が発生する。そして、店の経営状況によっても受け取れる権利金の額が変わってくるのだ。

前回のブログの話に出てきた食堂の女主人、イ・シヨンさんは韓国で開業する時、幸いに権利金なしで契約した。 以前の商人が商売に失敗したからできたことだった。もし権利金が発生していたら家主の要求どおりに賃貸料を上げて商売しなければならなかったのだ。

3つで構成される権利金
営業権利金
営業者がどのくらい覆い顧客を抱えているかによって金額が変わる。顧客が多いほど営業権利金が高くなる。韓国では多くの生徒を抱える学院（塾や習い事の教室）は営業権利金が高い。

施設権利金
開店時に投資された施設（インテリアや器材など）の減価償却後に残った施設の価値を言う。よって堂業種でなければならない。

床権利金
商圏と立地をいい、駅中心圏や流動人口が多いエリアであるほど高くなる。
この権利金は払う必要がない権利金で要求された時点で問題視する必要がある。

日本の権利金
日本も権利金の慣行が存在するが、韓国とは概念と形態が少し違い、施設 ·・営業の権利金は賃借人の間で行き交うが、床権利金は家主が受ける。 賃借商人が長期間安定して商売する権利など、しっかりとした保障を受ける対価として家主に与える一種のプレミアムだ。

地域 · 業種ごとに違いはあるが、日本は家主が契約の時、床権利金を受けとるから賃貸引き上げの誘惑がかなり抑制されるそうだ。 (ちなみに、日本での権利金の正式名称は知らない。)

また日本の賃借商人は都市再開発などで不可避に店鋪が閉鎖される時、休業補償費と移転費の他に顧客の減少による損失まで補償を受ける。 商人がその店鋪で新たにつくった無形の価値を認めてくれるのだ。

義妹の夫の話

以前韓国のテジョン市の動物病院を紹介したが、ナマケモノ(韓国人の夫)の妹の夫は、獣医である。
当該記事↓
➔ 韓国の動物病院の中を見学！

彼は最初雇われ医師だったが、その動物病院の院長が病院を移転するということで、彼はそのまま残り新院長となった。このとき、彼は移転する元院長に、1億ウォンほどだったか（？）、とにかく多額の権利金を支払ったそうだ。

このとき、初めて#とんこ#はナマケモノから韓国の不動産の権利金について聞かされた。

まあ、日本の不動産について#とんこ#は全く知らないので、どこまでが日韓共通していてどこからが違うのか興味深くはある。