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韓国宅配業の過酷な現状

掲載 : 2012.11.04
韓国の宅配業者の配達の仕方って?
日本宅配業者といえば、
ヤマト運輸佐川急便など
大きな企業をイメージするかもしれない。
 
体系化された会社組織の中で
アルバイト社員の方たちが
配達業務にあたっている感じだろうか。
 
でも、韓国は何か違うな…。

まず、配達に来る人に制服がない。
で、通常は受領サインもしない。

中には「○×様で合ってますよね?」
と受取人の確認する人もいるが
大抵の場合、#とんこ#がドアを開ければ
無言か挨拶程度の言葉とともに
配達物を手渡されそれで終わり。

ペットボトルの水1ダースの配達なんて
インターホンがピンポ~ンと鳴ったので
「は~い」と出ると誰もいない。

配達物(水)が玄関先にどかっと放置…。
 
韓国ソウル留学中には
配達物を受け取る機会もなく
分からなかったことだが
新婚生活を始めて初めて知った
信じられない光景だった。
 
トラブルは起こったことはないが…。

また包装が雑で驚いた。
これは宅配業者の問題ではなく
商品発送した会社(店)の問題だが
梱包でのガムテープの貼り方が大雑把汚い!

 
頑丈な包装という意味では合格だけど
デリカシーがなく
「これが消費者に送る包装の仕方か?」
といつも思う。-_-;
 
こんなの日本じゃあ通用しないんじゃないだろうか…。
 
そんなだから、
たまに丁寧な包装に遭遇すると
何だか有難く感じてしまうんだよね~。
 
 
ところで、
 
ナマケモノ(韓国人の夫)によると
韓国配達の仕事をする人たち
普通、個人営業(自営業)だそうです。

宅配業者の過酷な現状
 
韓国宅配業の過酷な現状

宅配業者の従業員が配達するのではなく
宅配業者と契約した自営業者(個人)
配達の仕事を請けているそうなのだ。
 
つまり、配達の仕事をする人
宅配業者の社員ではないので
福利厚生などなく完全出来高制である。
当然ボーナスもなし。
 
トラックガソリン代、業務上の携帯代自前
 
 
韓国で配達を頼むと、
よほど大きかったり特殊な物でない限り
たいがい送料は1件につき5千ウォン(≒370円)ぐらい。
 
でも、商品発送側宅配業者
大口契約していることが多いので
1件2,500~3,500ウォン(約50円)(≒263円)ぐらいで取引されているそうだ。 
 

じゃあ実際に配達人は宅配会社から
報酬を一体いくらもらっているのか?
 
ひどい場合は1件、325ウォン(約32.5円)(≒24円)!!
 
配達物の大きさや重量だけでなく
販売会社宅配業者
送料の契約金額(大口契約)に応じて異なるのだろう。
※残り3,175ウォン(約17.5円)(≒239円)は宅配会社の経費や利益。
  
1日平均 110件の配達量。
 
新聞の情報によると、配達人の月収
200~300万ウォン(≒15~23万円)。
 
でも、自営業なので、ここから
年金、健康保険、税金、業務上の経費(携帯代金、トラック維持費、ガソリン費)等差し引けば
自由になるお金は少ない。

勤務時間は平均11.9時間
体力勝負のこの仕事は
死にそうになるほどハードだという。

 
これは韓国の新聞記事にもたまに出るが
宅配会社も競争のため
大口契約で割引してしまうのが現状で
自営業配達人たちに大きな影響を与えている。
 

韓国は日本より物価が安いのは事実ですが
それでもこの宅配料金は安すぎると#とんこ#は感じている。
 
もちろん消費者にとって
配達料金が安いことは
大変有難いことではあるんだけど
それだけで片付けられる問題ではないように思いますね…。
 
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