父上、母上行って参ります

結婚の許しを得に
はるばる韓国から日本にやってきた
韓国人の彼、#ナマケモノ#。

これまでのいきさつはコチラ↓
1. ➔ ナマケモノが結婚の挨拶のため関空へやって来た！
2. ➔ ナマケモノ、とんこの家族と会う！

ラブストーリーは突然に　番外編3

韓国からの長旅による疲れと
空腹を考慮して、
まずは我が家で夕食の後
#とんこ#の両親に改まって
結婚の挨拶をする流れとなった。

練習の甲斐あってか、
無事に挨拶も終えた
#ナマケモノ(韓国人の夫)#。

とにかく1日でも早く
婚姻届を提出したいという
#ナマケモノ#の希望により、
翌日、早速婚姻届を
市役所に提出しに行った。

ついに日韓夫婦の誕生だ！

礼儀正しさとこっけいさ

実家に滞在中のある日の午後、
#とんこ#と#ナマケモノ#が
外出するため
玄関で靴を履こうとしていると、

#ナマケモノ#が
「ちょっと待って」
と言ってリビングへ
向かって行った。

#とんこ#も何事かと後をついて行くと

彼は

「お義父さん、出かけて参ります」
と言ってペコリと礼をし

「お義母さん、出かけて参ります」
と言ってペコリと礼をした



#とんこ#の両親は予想外のことで
一瞬何事かと思ったようだったが
あっちこっちと行って来ますの挨拶に回る
真面目な#ナマケモノ#を見て
楽しそうに笑っていた。

両親に挨拶を終え、#ナマケモノ#が
玄関に戻ってきたかと思うと今度は

「とんこ、待って、
　まだおじいさんに挨拶してない」

と言い残し、
彼は祖父の部屋へと消えて行った。

と、

あっちから声が聞こえてくる。

「おじいさん、行って参ります」
「お？おおお。（←祖父）」

やっぱりじいさんも
何事かとびっくりしたようだった。

#とんこ#も出かけるとき
家族に挨拶はするが、
わざわざ家族全員に挨拶しに部屋巡りをしない。

母に出かける旨を告げるか、
少し大きな声で「行って来るわ～」
と不特定を対象に挨拶する。

#ナマケモノ#が#とんこ#に
「ちょっと待って」「ちょっと待って」
と言いながら急いで挨拶回りに行く姿が
かわいいというかなんというか…。

もちろん、彼の礼儀正しさに
好印象は持ったものの、
両親はいきなり
偉い人になったような扱いを受けたわけで
両親も#とんこ#も愉快でたまらなかった。

とんこ：そこまでして挨拶せんでええで
ナマケ：あ、で、でも…。きちんと挨拶しないと…。（←困惑している）

祖父は社交的な人ではなく
しかも#ナマケモノ#が外国人ということで
彼を家族として心から受け入れてくれるか心配だった。

そんな性格の祖父が彼に好印象を抱き
すっかり気に入ったようだった。

#ナマケモノ#の礼儀正しさが
#とんこ#の家族に好印象だけを残した。

上流階級か？どこかの家元か？

それとも、時代劇でよく耳にするアレ、

「父上、母上行って参ります」

みたいな違和感も#とんこ#たちには
なんとも新鮮で心地よかったのだ。